信用情報についてまとめたコンテンツ集です

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このページでは、信用情報機関の全体像をわかりやすく解説します。

お金を借りるときには、業者による審査で必ずこの信用情報機関が利用され、あなたの信用が調査されます。

キャッシングやカードローンのみならず、クレジットカード、住宅ローン、保証、携帯電話の分割払い、リースなどさまざまな信用取引において避けることができません。

仕組みの細かい部分を覚える必要はありませんが、自分の信用情報がどう扱われるか、自分を守るためにも知っておきましょう。

↓このページの解説動画(8:03)↓

信用情報とは

日常生活で避けて通れない信用情報

信用情報機関の説明の前に、「信用情報」について確認しておきましょう。

信用情報は、ローンやクレジットの申し込み・契約に関する情報で、個人の取引事実を客観的に登録したものです。

クレジット会社などは審査の際に申し込み情報に加え、この信用情報を顧客の「信用」を判断するための参考資料として利用しています。

この情報には人種や思想、保健医療、犯罪歴などは含まれず、主に過去の取引内容や返済状況、利用残高などです。

金融機関はローンやクレジットの申し込みを受ける際に、信用情報が登録された信用情報機関に照会し、申し込み者の取引履歴や信用状況を確認します。

これにより、お金を貸す側は借り手の信用度を判断することができるので重要な情報として扱われます。

それでは、信用情報が登録されている「信用情報機関」についてみていきましょう。

信用情報機関とは

あらゆる信用情報が集まる信用情報機関

信用情報機関は、クレジットカード会社や銀行、消費者金融などの加盟会社から提供された個人の情報や返済状況、残高、事故などの信用情報を管理・提供する機関です。

加盟会社は、銀行、消費者金融、信販会社、リース会社、携帯電話会社などです。

つまり、信用情報機関は加盟会社が個人の信用情報を収集し、他の加盟会社と共有するための仲介役として機能しています。

加盟会社は、信用情報機関に加盟することで、他社の信用情報を受け取り、より正確な判断を行うことができます。

これにより、貸金業者は借り手の返済能力を適切に評価し、貸付けのリスクを管理することができます。

3つある信用情報機関

金融業の業態別に3つの信用情報機関がある

信用情報機関は業態ごとに作られていて、国内には以下3つの信用情報機関があります。

それぞれの信用情報機関は金融業の業態ごとに設立された歴史があるので、加盟する企業はおおむね次のような傾向になっています。

シー・アイ・シー(CIC) 主に割賦販売等のクレジット事業を営む企業
日本信用情報機構(JICC) 主に貸金業、クレジット事業、リース事業、保証事業、金融機関事業等の与信事業を営む企業
全国銀行個人信用情報センター(KSC) 主に金融機関とその関係会社

わかりやすく言うと、クレジット会社系がCIC、消費者金融系がJICCで、銀行系がKSCだと考えるとわかりやすいと思います。

事業者はこのうちの1つ、もしくは複数の信用情報機関に加盟しています。

例えばクレジットカード会社や消費者金融は、CICとJICCの2つに加盟しているケースが多いです。

事業者は多くの情報をとろうと思えば、最大3つの機関と契約すれば良いのですが、加盟資格があることと費用がかさむ問題があり、1つもしくは2つに加盟しているのが主流です。

それと実は、どこか1つだけ加盟しておけば重要情報を入手できるある事情があります。それが次に説明する信用情報機関による情報交流です。

信用情報機関の情報交流

3機関の情報交流により信用情報はガラス張り

実は3つの信用情報機関は相互に情報交流を行っています。

ここは自分の信用取引にかかわってくるテーマですから、知っておくべき重要な部分です。

情報交流には3つのパターンがあり、参加する信用情報機関の数と共有される情報の種類が異なります。

3つの情報交流ネットワーク
  • CRIN(クリン)
  • FINE(ファイン)
  • IDEA(イデア)

3機関情報交流ネットワーク「CRIN」

3機関の情報交流ネットワーク「CRIN(クリン)」

CIC、JICC、KSCの3機関間で行われている情報交流ネットワークが「CRIN(クリン)」。1987年に始まった古い歴史があります。

各信用情報機関が保有する信用情報のうち、

  • 本人を識別するための情報
  • 契約内容に関する情報
  • 支払状況に関する情報

などの情報を交流しています。

重要なのは、支払状況に関する情報には「延滞情報」が含まれること。

つまり何かの取引で延滞すると、信用情報機関に加盟する全ての業者にその情報が筒抜けになるということ。

よくブラックリストに載るとクレジットやローンが組めなくなると言われるのは、このことです。

CICとJICCにおける2者間情報交流ネットワーク「FINE」

2機関の情報交流ネットワーク「FINE(ファイン)」

CIC、JICCの2者間で行われている情報交流ネットワークが「FINE(ファイン)」。創設時期は2010年6月です。

CRINが信用情報機関による自主的な運営であるのに対し、このFINEは法律に基づいて創設されたネットワークです。

貸金業法では個人の借入総額を原則、年収の3分の1までに制限する「総量規制」が定められています。

その総量規制の実施に伴い、貸金業者が借り手の総借入残高を把握するために作られたネットワークです。

貸金業者は、内閣総理大臣が指定したCICもしくはJICCのいずれかの信用情報機関を利用して、返済能力調査を行うことを義務付けられています。

交流されている信用情報は基本的にCRINと同じですが、借入残高が追加されています。

つまり、消費者金融系の業者間では、融資日、貸付残高、支払の遅延の有無などほとんどの個人信用情報がガラス張りで丸見えです。

消費者金融であればどの業者に申し込んでも、他の業者との取引情報は筒抜けということになります。

なお、FINEでは残高情報がKSCへは渡りませんが、次に説明する3つ目のネットワークでそれが解消されます。

【参考サイト】

株式会社シー・アイ・シー(CIC)
CICとJICCの2者間で行われている交流ネットワーク「FINE」について
https://www.cic.co.jp/confidence/exchange/index.html

3機関情報交流ネットワーク「IDEA」

3機関の情報交流ネットワーク「IDEA(イデア)」

CIC、JICC、KSCの3機関間で行われているもうひとつの情報交流ネットワークが「IDEA(イデア)」

3機関の情報交流にはCRINがありましたが何が違うかというと、借入残高を交流するために新たに創設されたこと。2022年5月に稼働したばかりです。

貸金業者陣営であるCIC・JICCと、銀行陣営であるKSCが残高情報を共有するこのIDEAには大きな意味があります。

というのもカードローンには、総量規制と呼ばれる年収の3分の1を超えて借りられない規制がありましたよね。でもIDEAができる前と後では、総量規制の効力に雲泥の差があります。

それまでは、消費者金融で年収の3分の1上限まで借りていても、銀行カードローンなら追加借入れできる抜け穴がありました。逆のケースも同じです。

しかし借入残高の情報交流開始によって、業者は業界の垣根を超えて顧客の借入残高をすべて把握できるようになり、その抜け穴がふさがれることになったんです。

消費者金融で総量規制の限度いっぱいまで借りていても、銀行は総量規制の対象外だから借りられる、という以前の認識は通用しなくなっています。

銀行は自主規制で総量規制と同じ運用をしていますが、貸金業者陣営の借入残高がわかるのでその精度が高くなっています。

今は銀行と消費者金融を隔てる信用情報の壁がないことを覚えておいてください。

【参考サイト】

株式会社シー・アイ・シー(CIC)
信用情報の交流
https://www.cic.co.jp/confidence/exchange/index.html

株式会社日本信用情報機構(JICC)
他の信用情報機関との交流
https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/information-exchange

信用情報機関に登録される信用情報の内容

信用情報機関に登録される信用情報の種類と内容

株式会社日本信用情報機構(略称JICC)

主に貸金業、クレジット事業、リース事業、保証事業などの与信事業を営む業者が加盟している個人信用情報機関です。

信用情報の種類 情報の内容 登録期間
本人を特定するための情報 氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証等の記号番号等 契約内容に関する情報等が登録されている期間
契約内容に関する情報 登録会員名、契約の種類、契約日、貸付日、契約金額、貸付金額、保証額等 契約継続中及び完済日から5年を超えない期間
返済状況に関する情報 入金日、入金予定日、残高金額、完済日、延滞等 契約継続中及び完済日から5年を超えない期間(ただし、延滞情報については延滞継続中、延滞解消の事実に係る情報については当該事実の発生日から1年を超えない期間)
取引事実に関する情報 債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等 当該事実の発生日から5年を超えない期間(ただし、債権譲渡の事実に係る情報については当該事実の発生日から1年を超えない期間)
申込みに関する情報 本人を特定する情報(氏名、生年月日、電話番号及び運転免許証等の記号番号等)、並びに申込日及び申込商品種別等 申込日から6ヵ月を超えない期間
電話帳に記載された情報 電話帳に記載された氏名、電話番号等の情報 電話帳に掲載されている期間
※掲載を取り止めた場合は更新されるまで
本人申告コメント情報 ご本人から申告された本人確認書類の紛失・盗難等の情報 登録日から5年を超えない期間
※ご本人から削除依頼があった場合はその時点まで
日本貸金業協会情報 日本貸金業協会に貸付自粛依頼を申入れたことを表す情報 登録日から5年を超えない期間
※ご本人等から削除依頼があった場合はその時点まで

もっと詳しくは

株式会社日本信用情報機構(JICC)「登録内容と登録期間」
https://www.jicc.co.jp/credit_info/registration/

株式会社シー・アイ・シー(略称CIC)

主に割賦販売などのクレジット事業を営む業者が加盟している個人信用情報機関です。

信用情報の種類 情報の内容 登録期間
本人を特定するための情報 氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、勤務先名、勤務先電話番号、公的資料番号等 契約期間中および取引終了後5年間
※支払能力を調査するなどのために照会した事実を表す記録の場合は、照会日から6ヶ月間
契約内容に関する情報 契約日、契約の種類、商品名、支払回数、契約額(極度額)、契約終了予定日、登録会社名等 契約期間中および取引終了後5年間
支払状況に関する情報 報告日、残債額、請求額、入金額、入金履歴、異動(延滞・保証履行・破産)の有無、異動発生日、延滞解消日、終了状況等 契約期間中および取引終了後5年間
貸金業法対象商品のお支払状況に関する情報 確定日、貸付日、出金額、残高、遅延の有無等 契約期間中および取引終了後5年間
申込み内容に関する情報 照会日、商品名、契約予定額、支払予定回数、照会会社名等 照会日より6ヶ月間
利用した事実に関する情報 利用日、利用目的、利用会社名等 利用日より6ヶ月間
電話帳掲載情報 氏名、電話番号、記録年月等 最終の記録年月より2.5年以内
申告した内容に関する情報 情報登録日、申告したコメント等 登録日より5年以内
※ご本人からの申し出により、期間内であっても削除することができます。
貸金業協会依頼情報
※日本貸金業協会の貸付自粛制度を通じて申告者がCICに登録を依頼した内容を表す情報
登録日、依頼内容の種類(貸付自粛) 登録日より5年以内

もっと詳しくは

株式会社シー・アイ・シー 「CICが保有する信用情報」
https://www.cic.co.jp/confidence/posession.html

全国銀行個人信用情報センター(略称KSC)

銀行または法令によって銀行と同視される金融機関などが加盟している個人信用情報機関です。

信用情報の種類 情報の内容 登録期間
取引情報 ローンやクレジットカード等の契約内容とその返済状況(入金の有無、延滞・代位弁済・強制回収手続等の事実を含む)の履歴 契約期間中および契約終了日(完済されていない場合は完済日)から5年を超えない期間
照会記録情報 会員がセンターを利用した日、ローンやクレジットカード等の申込み・契約の内容等 当該利用日から、本人開示の対象は1年を超えない期間、会員への提供は6か月を超えない期間
不渡情報 手形交換所の第1回目不渡、取引停止処分 第1回目不渡は当該発生日から6か月を超えない期間、取引停止処分は当該処分日から5年を超えない期間
官報情報 官報に公告された破産・民事再生手続開始決定等 当該決定日から10年を超えない期間
本人申告情報 本人確認資料の紛失・盗難、同姓同名別人の情報がセンターに登録されており自分と間違えられるおそれがある旨等のご本人からの申告内容 登録日から5年を超えない期間

※各情報には、ご本人であることを特定するための情報(氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先等とその履歴)があわせて登録されます

もっと詳しくは

全国銀行個人信用情報センターの概要
https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/about/

信用情報の「情報開示制度」

ネットから簡単に申請できる情報開示請求制度

信用情報機関に登録されている自分の信用情報をかんたんに確認することができます。

「情報開示請求」と呼んでいて、自分の信用情報が現在、信用情報機関に登録されているのか、どのような内容で登録されているのかを確認できます。

ただし信用情報機関ごとに個別に申請する必要があります。

情報開示で確認できる内容

情報開示請求して確認できる内容は以下の通りです。

クレジット情報 信用情報機関に加盟する会社等との契約内容や支払状況、残高などの情報
申込情報 新規にクレジットやローン等を申し込んだ際に、信用情報機関に加盟する会社等が支払能力を調査するために確認した情報
利用記録 信用情報機関に加盟する会社等が、クレジットやローン等の利用途上などにおける審査のために信用情報を確認した記録
参考情報 信用情報機関が独自に収集した情報で、本人が信用情報機関に申告した情報や日本貸金業協会等から登録を依頼された情報

情報開示請求できるのは本人だけ

情報開示請求できるのは基本的に本人だけで、家族が行うことはできません。

夫や妻、子供の借金を心配して善意でこっそり調べたい場合もありますが、家族であっても開示請求は受理されません。

例外として認められているのは、

  • 開示対象者が亡くなったときの法定相続人
  • 法定代理人

などです。

開示請求の方法・手数料

信用情報の開示請求は、

  • インターネット
  • 郵送

でできますが、すぐに開示結果が届くインターネットの利用が便利です。

CICとJICCは以前、窓口での対応をしていましたが、2023年5月29日現在、コロナ禍の影響で休止しています。KSCでは窓口での受付は行っていません。

なお、開示手数料は開示請求する機関や開示方法によって異なりますが、おおむね500円~1,500程度かかります。


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