福島沖地震で被災された方への支援として
ある企業が被災応援ローンなる商品の
取扱いをはじめたという報道を目にしました。


被災者支援というからには
スピードが肝ですよね。

速攻で企画して
ぱっと世に出す早い対応は
素晴らしいです。

 

素晴らしいのですが
ただ、ですね、


僕的にはなんか違うよなー
ちょっと腰が引けているよなー
もったいないよなー


と思ってしまいました。

 


良いことをしているというのに
ケチをつけるのかー!
オマエは何様だ!


と批判されると困るのですが、
ケチをつけたいわけじゃなくて


どうせやるなら
もっと大胆にやった方が
その企業の利益にもなるし、

それは僕ら個人レベルにも
言えるんじゃないかなー


という話です。

その被災応援ローンなるものがどんなものかというと

だいたい想像がつくと思いますが、
ザックリ言うと


被災によって
生活必需品の購入や

医療費の支払いなどが
発生するじゃないですか。


そういったものに必要な資金を
融通しますよ

というもの。

 


緊急時の支援ローンと聞けば
さぞかし使い勝手がよいと
思うじゃないですか。


急場をしのぐために
すがるものですからね。


逆にそうじゃないと
あまり意味がないです。

 

ただですね、
いくつか気になる点があるんです。

目前の損得度外視は将来の利益につながる

まず利用できる資格が、

「はじめてその会社の商品を
利用する人だけ」

なんですよ。

つまり新規のお客さんだけ。

 

その会社は
融資専門会社なんですけど

過去にその会社のローンを
利用したことがある人は
借りられないんです。


過去に返済事故を起こした人とか
そういうことじゃなくて

単に既存客はダメってこと。

 

「あなたお困りですよね!
だったら融資しますよ!

でもウチとまだ取引がない人だけの
特別企画なんですけどね」


これどうなんですかね?
えー!なにそれ

って感じじゃないですか。

 

喉がカラカラで
少しでいいので水をくださいっていう人に

あなたは以前、
わが社の水を買った実績があるので
売れません。


ちょっと大袈裟な例えですけど
乱暴に言ったらそういうことです。

 

新規客よりも既存客を優遇するのが
王道とも言われるビジネスの世界で、

です。

 

あ、法律(貸金業法)で
ひとりに融資できる金額上限
というのはありますけど

契約件数は関係ないので
それが理由ではありません。


変な縛りを作らずに
シンプルな条件でいいと思うんですけどね。

 


他にもまだあります。


利用限度額が10万円
なんですが、

これを十分とみるか
不十分と感じるかは
人それぞれです。


高い限度を設定すると
総量規制にひっかかる可能性があるし、
審査難易度も高くなるので

審査通過率を高めて
融資できる人のすそ野を
広げるためには

まあ妥当かもしれません。


この利用限度額は良しとします。


※総量規制とは
年収の3分の1を超えて融資できない規定のこと

 


ただですね、
借入利率が年利4.5%なんです。


消費者金融の
標準的な利率が15%~18%

銀行カードローンのそれが
4%台~14%台


そのことを考えると
年利4.5%は優遇レート
だと思います。


でも、支援と称してやるなら
通常では出せない利率を

バンッ!と提示すると
インパクトがあるのにね。

と思うわけです。

 

そもそも金利って

貸す側の立場で言うと
貸し倒れリスクをカバーするための
保険みたいなもの。


銀行カードローンの利率が
4%台~14%台と幅があるのは

顧客の信用度の違いで
優劣をつけているためで、

返済してもらえる確率が高い人には
低い利率で融資するんです。

このあたりはご存知ですよね。

 

被災して生活再建しようと
頑張る人ってどんな人ですかね?


ギャンブルとか遊ぶ金欲しさに
お金を借りる人とはわけが違います。


このどさくさに紛れて
遊ぶ金欲しさに

便乗して有利な条件でお金をゲットしよう
という人がゼロとは言いません。

 

でも、ほとんどが真面目に
自分のため家族のために
何とか再建しようと考えている人です。

そんな真面目な人が
リスクが高いですか?

 

返済してくれるどうかとういう尺度は、

その人の収入の多寡じゃなくて
人間性によるところが大きいです。


高収入なら
返済が確実とは言えないし

低収入の人が
返済を履行しないわけではないです。


むしろお金持ちほど
返済がルーズだし、

金銭的に豊かでない人ほど
真面目に返済する側面がありますよ。

 

そういうリスクの低い方が
想定ユーザーだとするなら

もっと思い切って
利率2%とか提示しても

(語弊はありますが)
おもしろいと思うんです。

 


この商品を拡販したって
融資する側には儲けはありません。


なぜなら、

10万円を年利4.5%で
毎月4,000円で返済すると

完済する27か月後までの金利は
たかだか5,000円ちょっとです。


2年で5,000円ですよ!
商売にならないですよね?

100人が借りても
金利収入は50万円です。

人件費、システム費用とか
もろもろのコストを考えたら
ペイなんて到底できません。

 

だから、採算度外視の施策になるわけです

しかも貸し倒れリスクは
比較的少ない。

 

だとしたら、

誰もマネできない
インパクトのある条件を提示して

どうぞどうぞ利用してください!

って言ったらかっこいいし、
注目されますよ。

 


注目されて
企業イメージが上がって

あの会社やるじゃん!
今度なにかあったら利用しよっかな。

ってなるかもしれないじゃないですか。


好感度アップとかファン化は
そんなことがきっかけになるケースが
多いと思いますね。

 


もちろん会社組織なので
僕がこうやって無責任にいえるほど
簡単なものではないのは百も承知です。


業界内部や株主の目も
気にしないといけないこともあります。


大きな組織になればなるほど
自由がききません。

 

 

でも僕のように
個人スタイルで事業をしている人や
個人アフィリエイターなんかは

基本的に自分の自由意志で
物事を進めることができるわけですよ。


副業の世界なんかでも
自分でほとんどコントロールできますよね。


基本、自分の思い通りにできます。

他人の目を気にしなくて
いかようにもできます。

 

やると決めたら”全力”で


僕は仕事をコツコツやるタイプで
どちらかというと慎重派。


常に全力でリスクをとって
勝負するぜーという感じではないです。


でも、

これだ!

とか

今だ!


と思ったときには
リスクをとるし

腰が引けたことを
したくない部類の人間です。^^

 

腰が引けて
中途半端なことをするくらいなら
しない方がましって思うし、

自分の理想じゃないんだけど
って思いながら取り組んでも
なんか楽しくないですしね。

 

ま、いろいろ制約はあるので
自分の思い通りにいかないことも
あります。


でも、ここぞというときには
妥協や腰を引くことなく突っ走ると

見えない力が働くし
単純に楽しいと思います。

 


普段は掃除が嫌いで
部屋をゴミ屋敷にしているけど、

よっしゃー!片づけるぞーっ!

って、やる気を出したときには
あまり手を抜かないじゃないですか?


手を抜かないから部屋全体が
チリひとつ落ちていない
ピッカピカの状態になるってもんです。


それを、
やっぱ面倒くさいし
ソファーの下くらいは手を抜いても
ま、いっか、

なんて思いながら掃除したら
パッと見がいいだけで

なんだか中途半端で
満足感を得られない結果に
終わるだけ。

 

どうせ同じチャレンジをするなら
手を抜かず、腰を引くことなく

やった方が自分も周囲にも
よい影響があると思います。

 


つねにチャレンジばかりでは
疲れてしまいますが、


せめて人生の決めどころでは

狙ってスマッシュを打てるように

頑張りましょう!